花姫恋芝居~夜空に咲いた恋花火~ / 宇津田晴

本の感想, 作者名 あ行宇津田晴

祭を目前にしてにぎわう登の都にやってきた香琴一行は、香琴の従兄・礼明の手配で都の高級宿に滞在することになる。宿の楽師・桃華と友達になった香琴は、桃花と桃花に想いを寄せる青年の恋模様を何とかしたいと気をもむが、そこには登国の政争も絡んでいた。

最後まで直視できない恥ずかしさでした(ほめてる)。

直視できないラブっぷりがすがすがしすぎるシリーズ6巻目にして最終巻。今回も序盤から飛ばす、飛ばす……これ、外で、読めない……(ほめてる)。

今回もいい具合にわかりやすい小悪党、主人公はもちろんゲストキャラの素晴らしい「素直になれない」っぷりにそうだったらいいなぁの正体。お互いにぞっこんすぎる主人公カップルの恥ずかしすぎるやりとり。いろいろ予想通りというか期待通りでお腹いっぱいすぎました。香琴の突き抜けた天然は才能としかいえません。

そして、忘れてはならないのが央良と忠越の「右腕」対決。初めての直接対決となりましたが、キツネとタヌキの化かし合いが楽しかった!央良の腹黒さに全く気付いていない香琴すごい。でも、その腹黒さの根本にあるものは愛なのでかわいいなぁなんて思ったり。

まだまだ続けられそうですが、ここでさくっと綺麗に終わった方が後味もいいのかな、とかも思ったり。次回作も楽しみです。

img花姫恋芝居~夜空に咲いた恋花火~
宇津田晴/山下ナナオ
小学館ルルル文庫(2010.08)
bk1/amazon