アルビオンの夜の女王―金色の闇と愛の密約― / 木村千世

本の感想, 作者名 か行木村千世

<青の薔薇十字団>本部に安置されていたはずのフランケンシュタイン博士の死体が蘇り、さらに王都に魔物を放って混乱を起こすという事件が起きる。セシアに取引を持ちかける博士の要求に応じ、セシアはラゼリオンと共に博士との交渉に臨むことになるが。

なんだかいろいろもったいない最終巻でした。

シリーズ第5巻で最終巻。前巻まで結構盛り上がっていてこれからっ!というところでなんだか中途半端に終わってしまった巻が否めなく……ちょっと残念。一番目の兄上なんて影も形もでてないんだよ!どんなに変な人か期待してたのに。

意識して恋模様なのにやはりどこかかっこいいセシアと、かっこいいはずなのにたまに論点というか反応がずれてるラゼリオンのやりとりは相変わらず面白く。そして、セシアとその契約者達のピンチだからこその軽いのりツッコミも面白くと、シリーズ序盤からのいい雰囲気が最後まで崩れなかったのはよかったですねぇ。でも、フランケンシュタイン博士はいろいろ反則だと思う……。反則といえばハンドパワー執事は反則すぎていっそ素敵なんだけど。
昼の女王とレオ様関係なんかも決着つけてほしかったなぁ、セシアとラゼリオンもなんかもっとちゃんと!と思わなくもないのですが、シリーズ全体を通して楽しめたので、また次作に期待!ということで。

imgアルビオンの夜の女王―金色の闇と愛の密約―
木村千世/こうじま奈月
B’s-LOG文庫(2010.10)
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