プリンセスハーツ~これが最後の恋の巻~ / 高殿円
離れていてもちゃんと夫婦。
シリーズ9冊目でパルメニアに乗り込んでやるぜ、のクライマックス突入巻。ジルはヴィスタンシアで、ルシードはパルメニアでそれぞれパルメニア獲得のための足場がためを開始します。
まずは、ヴィスタンシアサイド。これを読む前にちょろっと前巻を読み直してから読んだんですが、読み直して良かったっ!と思いました。クラレンシーヌのアレコレは大河っ!とぞくぞくしながら読んでしまいました。まさに、これが最後の恋、だったんだなぁと。草原問題と合わせて絶体絶命に追い込まれたと見せつつ、気持ちよくやり返して逆に追い詰めるというこのシリーズの醍醐味であるところも味わえてとても満足。そして、今回のジル語は「密接」。あのタイミングでそれか、ジルは天然だな!と感心しました。一冊にひとつきらりと光るジル語、次はどんなんだろうな……。
そしてパルメニアというかシングレオ騎士団サイド。いろいろ笑ってしまったんですが、ここまでツボか、トイレか!と突っ込まずにはいられません。そして人タラシの能力最大限に生かしてのシングレオ騎士団攻略もこれまた面白く。やっぱりこの人は天性のカリスマ持ってる人なんだなぁ。
一方のパルメニアサイドは不気味な沈黙をみせ、次にどう動いてくるかが非常に気になるところ。メリルローズが怖すぎる……。ジルの姉妹との再会はどうなるのか、ルシードとジルは再会できるのかと続きも大変楽しみです。
プリンセスハーツ~これが最後の恋の巻~
高殿円/明咲トオル
小学館ルルル文庫(2010.11)
【bk1/amazon】
ディスカッション
コメント一覧
ルシードの孫の代の話を思うとジルの存在は複雑…
確かに近い世代の話だといろいろ思うところはありますよね。
しかし、ルシードを見ていると、さすがアイオリアのじいちゃんだなぁ、と思ってしまいます。