理想の花嫁 / サマンサ・ジェイムス

本の感想, お気に入り, 作者名 さ行サマンサ・ジェイムス

サーストン侯爵・セバスチャンは放蕩者の弟を下町に迎えに行く途中で、怪我をして倒れているデヴォンを拾う。家に連れ帰り、デヴォンの治療をしたセバスチャンは、成り行きからデヴォンに淑女教育を実施することになる。デヴォンを知る知れば知るほどどうしようもなく彼女に惹かれる気持ちを何とか押さえ込もうとするセバスチャンは……。

セバスチャンとデヴォンの駆け引きが楽しかった。

うちのサイトで需要があるのか分からないけど、面白かったので海外ロマンス(略)。

おおむらさんでるたさんが絶賛していた、19世紀初頭のロンドンを舞台にした、ちょっとマイ・フェア・レディーっぽいお話。道の真ん中で怪我して倒れてる娘さんを助けた四角四面の侯爵様(最近花嫁捜し開始宣言をしたところ)と、下町に育ちながらもまっすぐ正直に清楚に、しかし下町育ちなので啖呵を切ると侯爵様もたじたじな元気なお嬢さん・デヴォンのじれじれラブストーリー。
身分差、ロマンスですね!貴族の義務として家を、そして家族を守ろうとするセバスチャンが素敵ですね!ほぼ初対面でデヴォンに惹かれた理由にちょっと笑いましたが、彼女とふれあう内にあれよあれよと虜になっていく侯爵が面白かったです。義務と恋心で揺れる侯爵様の葛藤もなかなか。そして鉄壁の理性、好感もてた(笑)。対するデヴォンもこれまたかわいいんですよねー。若干小悪魔なところがありますが、一生懸命で、そして侯爵への好意を精一杯伝えようとする姿がかわいかったです。

個人的には侯爵の完全無欠のお兄ちゃんっぷりが大変ツボでしたので(弟妹大好きなお兄ちゃん、ええわー)このあたりもポイント高し。「スターリング・トリロジー」シリーズとして、あと弟と妹編もあるようなので、折を見てチャレンジしてみたいと思います。ちょっとだけのご出演だった妹ちゃん、気になる……!

img理想の花嫁
サマンサ・ジェイムス
ソフトバンク文庫(2008.05)
bk1/amazon