贅沢な身の上 ときめきは鳥籠の中に!? / 我鳥彩子

本の感想, 作者名 や~わ行・他我鳥彩子

花蓮が懇意にしている作家・真奏の担当編集者・紫夕と知り合った花蓮は、彼女の勧めで最近話題の煌恋歌劇なるものを観劇する。案の定歌劇にはまりまくった花蓮は連日後宮を抜けだして観劇に向かう。同じ頃、歌劇を見た妙齢のご令嬢たちが引きこもりになってしまうという事件が勃発し、花蓮は天綸とともに捜査に協力することになる。

う、うわー、身に覚え、が……

皇帝に求愛されるも、生身の男などもってのほか!と我道を突き進みまくる花蓮が繰り広げるハチャメチャラブコメ第三巻。もう、これは中華の皮をかぶった現代コメディだな……。

煌恋歌劇という単語を見た瞬間に、これはタカ○ヅカか、タカラ△カだな!と(なぜか)戦々恐々として読んでいたんですが、女性だけの歌劇団じゃなかったです。でも、やっていることはタ×ラヅカ……。花蓮の「好きな役者はいてもお近づきになろうとは思わない、遠くから仰ぎみたい」という心情が、ほんっっっっっとーによく分かってもうなんというかごめんなさいという気分でした。
歌劇関係以外でも、妄想を炸裂させる花蓮・真奏・紫夕の変態ぶりになんだか若干身に覚えがあってうわわぁぁぁ、という気分になりました。すいません。いやでも私あそこまで羽ばたかないよ……。

陛下の残念度はパワーアップしている一方で、陛下の右腕の残念度は今回はそれほど上がらず、ちょっと安心(笑)。陛下に強力なライバル出現でどうなる、という終わり方だったので続きも読まないとなぁ。実は(すっごく面白いんだけど)少々過食気味というか、単発なら面白いんだけどずっとこの調子だとテンション高すぎてついていけないなぁというところがあったんですが、これは続きを読まざるを得ない……楽しみです。

贅沢な身の上 ときめきは鳥籠の中に!?
我鳥彩子/犀川夏生
集英社コバルト文庫(2012.04)
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