小説ちはやふる 中学生編一 / 時海結以
地元の中学に進学した千早はかるた部を作ろうと意気込むが、周囲は千早の話に耳を傾けず千早は学校で孤立していく。一方、名門中学に進学した太一は母の期待に答えるため学年一番を目指すが、太一の前に本物の天才が立ちはだかる。
お話としては太一サイドのほうが好きかな。
ちはやふるですぽーんと飛ばされている中学生編が読めると聞いて、買うつもりはなかったのですがつられました。結果、読めてよかったなぁ、と。空白の中学時代にこんなことがあったんだとなかなか楽しかったです。
千早サイドは、かるた部作りに挫折する中でかるたに興味のある先輩を引き込み、千早も先輩も成長していくお話。先輩の「恋の歌」マニアっぷりに思わず共感してしまいました(百枚は無理でも好きなのだけならなんとかなるよねぇ)。先輩、かなちゃんと語りあってほしいわぁ(笑)。しかし、千早は太一というストッパーがいなければ、なんといいますか、ちょっと歯止めが聞かなくて周囲が困るタイプなんだなぁと(いうところに若干イラっときたりとかなんとか)。しかし、あの状況かでブレない千早はさすがにすごいなぁと感心です。
一方の太一は挫折を味わいながら成長していくところが良かったです。ミセス・プレッシャーの存在感怖い。そしてライバル心が友情に育っていくところとか!素敵な先生とか!かるた部作ったところとか!こういう王道展開は好物です。
引き続いての二巻は新の中学生編ということですので、重い展開を覚悟して待っています。