おこぼれ姫と円卓の騎士 少年の選択 / 石田リンネ
ソルヴェール、ノーザルツ、キルフの三国が領有権を主張するグラン山で山火事が発生する。現場に向かったレティは、一番被害を受けているノーザルツの住人のため、ソルヴェールから最大限の支援を引きしグラン山に向かう途中で反対勢力から命を狙われ、アストリッドとともに渓谷に転落してしまう。
やっぱりおもしろいなー。最近の一番のお気に入りかも。
おこぼれ姫4冊目はサブタイトルどおりアストリッド少年が悩み、そして選択するお話でした。そして、「慈愛に満ちた王女さま」の仮面を利用しつつ、女王(予定)として着々と宮廷の掌握を始めたレティがめちゃくちゃかっこいいものでした。そしてそれを裏で支える兄弟たち……なんてすばらしい、美味しすぎる!(大好物です)文字通りボロボロになりながらアストリッドと現場に向かうレティがかっこよかったし、根はお人好しなので誰も見捨てられなく、そして見捨てないために全力を尽くす姿も良かったです。
レティの二番目の騎士のクライブさんも、ノリノリ過ぎて面白い……こんなにおちゃめな人だったとはなぁ。前巻に引き続き出番が少なく、更にアストリッドにいいところをとられまくって出番なしかーと思っていたデュークに関しても、最後の最後にさすが第一騎士!というエピソードがあってほくそ笑みました。いいぞもっとやれー。
次の騎士はほぼ確定、更にいうとその次の騎士候補もどうやら仮確定している模様で、彼とその主君関係で大きく動きそう。続きも楽しみです。
おこぼれ姫と円卓の騎士 少年の選択
石田リンネ/起屋一子
ビーズログ文庫(2012.10)
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