宝塚-月組 / 「宝塚をどり」「明日への指針-センチュリー号の航海日誌-」「TAKARAZUKA 花詩集100!!」
100周年記念公演と思われる、月組さんの公演を見てまいりました。総じて楽しい公演だったなぁと思います。
(以下、若干ネタバレしてます)
■宝塚をどり
三本立て一本目は和モノショー。前の三本立ての和モノショーと同じ人が作った作品だったので、前と同じくずっこけてしまったらどうしようと思っていたんですが、期待値が限りなく低かったせいか結構楽しかったです。どどん!と始まる幕開きからの晴れやかできれいな衣装、迫力のあるよさこい、そしてすみれのボレロをBGMにわいのわいのと繰り広げられるきれいな群舞が見応えありました。
とまあ、全体的に足し算したら差し引きプラスなんですが、いくつかちょっとこれはなぁというのはありましたけど。破に引き続きの地唄?か詩吟?か太夫さん?をバックにしてる日舞とか。
最後のわけのわかんない巨大像とか。
巨大像とか。
すみれのボレロ群舞がとても好みだったんですが、あんなデカイ変なものを真ん中にもってこられたら視界に入らざるを得ず、もう雰囲気ぶち壊しというか笑いをこらえるこの精神力を返せと思いました。なーんか、この演出家さんの美意識ってちょっと理解できないなぁ。
■明日への指針-センチュリー号の航海日誌-
35分の超特急ミュージカルコメディ。客船を舞台に繰り広げられる再会の物語。35分しかないのにちゃんとまとまっていて、そしてアット驚く大どんでん返しがあってでたのしかったー!35分しかないのにみんなちゃんと役がある。35分しかないのに憧花さんが絶好調すぎる。35分しかないのに話が破綻してない(笑)。
憧花さんと星条さんの掛け合いがめちゃくちゃ楽しく(しかし、案の定ケッコンガーなのでちょっとむむむというのがある。今回はある意味の自虐ネタだったけど)、本当にこの二人すごいなー音もいました。すごいなーといえば、最初と最後にチラッとでておられていたひげのしぶいおっさん(船長と、警察と?)が格好よくて宝塚、侮りがたし……でした。船長イケメン過ぎる。
後もう一つすごいなーといえば、くまさんをだいた白ドレスのロリ少女がめちゃくちゃキュートでたまらんかったです。もうあれ犯罪レベルですね。清く正しく美しい心根の持ち主にしか見えないらしいのですが、主人公に見えていたのはちょっと設定に破綻があると思います!
最後の最後にひっぱたかれたあとに「ぼくのほん……」って平仮名でしゃべっている姿にトップさんのくせに可愛くて反則!と悶えながら、35分を堪能しました。これは好み!
■TAKARAZUKA 花詩集100!!
1933年に上演された名作レビュー「花詩集」のリバイバル作品。花をモチーフにした色んな場面がとてもきれいな楽しいレビューでした。構成が結構変則的で(最初に初舞台生のラインダンス、そしていきなり始まるフィナーレの如きパレード)開始10分でもう終わりかと感じる展開だったのですが(あのパレードが始まると思うショーも終わりのような気分になってしまう程度に訓練されています)、そんなところで終わるはずもなく、次から次へと出てくるおはなさんたちに見とれていました。
やっぱりというか案の定と言うかで、女装シーン [1]元から女に目が釘付けでした。ケシの花のシーンの美弥さんがね……もうこれ色々反則。そして宙組に引き続き、トップスターのおみ足までも堪能できたしで目の保養でした。
そして100人のラインダンスやるよーやるよーといわれていたラインダンス!とにかく見渡す限りラインダンスの人なのですごかったです。これは2階で見られて良かったなぁと思いました [2]そんなこと思わなくてもいつも大体2階のB席。もう圧巻で、100人のフォーメーションがすごく綺麗でした。今回の公演では118人出演されているようなので、18人を除き後全員ラインダンスです。すごいですね。
すごいといえば、今回は衣装もフランスのデザイナーさんが担当されているところがあるらしく、いくつかの場面で宝塚では見られないなぁと思うような斬新なものがあってこちらもある意味で目の保養でした。一番きれいですごいな、と思ったのはフィナーレの衣装。娘役さんが黒いミニのドレスで、お、ちょっとシンプル?と思ったらみんなで並んだときは……とこのちょっとした仕掛けがすごく好みでした。サクラはいいよねー。スターさん達の羽に散りばめられたサクラの花びらはちょっとうるさいかなぁとも思いましたが(目がチカチカする)、これはたぶんいつもの宝塚では見られない華やかさなのでこれはこれで斬新でいいものだなぁ、と。やっぱり華やかなショーはいいものです。