覆面竜娘 巫女はまみえる、四人の皇子 / 藍川竜樹

作者名 あ行藍川竜樹

蒼翔が主催し、皇后を招いて園遊会が開かれることになる。園遊会では最近「お見合い」に心血を注いでいる皇后が蒼翔の見合いを企んでいるということを知り、蒼翔はなんと見合いを回避しようとするものの、皇后が毒を盛られるという事件が勃発する。毒殺未遂事件の犯人を探るために、蓉華は蝶麗とともに女官見習いとして後宮に潜り込むことになる。

お蝶さまはやっぱり素敵だなぁ。

蓉華と蒼翔のアツアツぶりが、目を覆いたくなるような所まで来た(しかしこれでもまだいわゆる「おつきあい」している状態じゃないとかおかしい)、シリーズ4冊目。今回は初登場の蒼翔のお兄さんたちの顔見せ、と蓉華に新たな味方が、というお話で相変わらず面白かったです。これはなかなかいいお兄ちゃん……硬いのから柔らかいの、そして弟には子犬も揃えています!と至れり尽くせりで豪華ー。
事件の真相はなるほどね~、と思いつつも、今回強烈な存在感とともにデビューを果たした彼女のアレコレがわりと面白くて、今後の見せ場にも期待です。
このシリーズの見どころは、蓉華と蒼翔がそれぞれ惹かれあっているのに想いは成就できない、というもどかしい展開なのになぜか目を覆う二人のやりとり、とは思うのですが、個人的にはお蝶さまと弟くんがね!お蝶さまは相変わらずかっこよく、そして弟くんは相変わらずお兄ちゃん大好きで和みました。弟くんはぜひともこのまままっすぐ育ってほしいものだなぁ。

竜女選抜のための準備はこれで完了した、ともいうべきところで話が終わって、次からは本格的に竜女選抜が始まる模様で、蓉華とお蝶様がこの荒波をどうやって乗り越えていくのか、続きも楽しみです。

覆面竜娘 巫女はまみえる、四人の皇子
藍川竜樹/サカノ景子
集英社コバルト文庫(2014.04)
amazon/honto