女神と棺の手帳 幻の花に捧ぐ告白 / 文野あかね

本の感想, 作者名 は行文野あかね

イーノットの親友だったが現在は連続殺人事件の犯人として追われているライナスからケイトをターゲットに定めたという通告を受けたイーノットは、もう一人の親友のリックにケイトの護衛を依頼する。そしてイーノット自身はライナスの殺人予告に従い軍高官の令嬢の護衛につく。

イーノットさんたら!と思ったらリオくんも頑張ってた。

次が最終巻のシリーズ5冊目。ライナス事件は最後までひっぱるのかな、と思っていたんですが、今巻で決着がついた、のかな?まだなにか残っているかもしれませんが。ライナス事件の顛末は、不覚にもちょっとぐさっと来てしまいました。ライナスの恋人の行動が、ねぇ……。切ないけど、でも残された人が彼女の意志を受け継いで前に進もうとするところは良かったなぁ。

今巻(むしろこのシリーズの)の共通した軸の一つ、「女性の社会進出への偏見」に立ち向かうケイトは相変わらず格好いいもので、それを理解して支えようとするリオや、陰ながら見守るイーノットさんはいいものです。そして、イーノットさん!リオくん!という展開に少々ときめきました。個人的にはリオくん一押しなんですけどねぇ(笑)。イーノットさんそこはフォローするところ!っていうかそんな長期間放置ってあんた!と突っ込みたくなりました。イーノットさんのことだからやむを得ない事情があることは推察しておりますが、えー、最終巻も楽しみです。

女神と棺の手帳 幻の花に捧ぐ告白
文野あかね/高星麻子
角川ビーンズ文庫(2014.04)
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