贅沢な身の上 ほら、眸がときめきを伝えるから! / 我鳥彩子
鏡王朝の復活を目論む白家が担ぎ上げようとしている唯翔がなぜかアイドル候補生担っていることを知り、唯翔の動向を見守るという大義名分を得て皇帝・天綸までもが唯翔と同じプロジェクトに参加することになる。一方、花蓮は天綸と会えない寂しさをおなじみの街歩きで紛らわしていた所、芳蘭に紹介されて花蓮好みの美女とお知り合いになる。
あ、あほすぎる……!(全力で褒めてる)
シリーズ10冊目にしてようやくデレ神が降臨した!という一大事件が起きました。わー、これはなんというか今までの花蓮の態度から考えるとなんとも微笑ましいというか読んでるこっちがムニュムニュするわー!と楽しい一冊でした。でも、このあたりの進歩も楽しいといえば楽しいんですが、やっぱり一番面白かったのは、アイドル模様が!あれとかこれとかがいちいち面白くて、アホや、この人たち才能の無駄遣いしてるあほすぎる……ととても楽しく読んでおりました。物語の端々にも語られていますが、皇帝を筆頭にこれだけ「アホなこと」を全力で楽しめる国というのは、それだけ国力がある国なんだなぁと色んな意味で感心してしまいます(笑)。
唯翔の落ち着き先は、なんとなくそんな気がしてたしお似合いだし、と納得の決着。そしてこっちが落ち着いたらまた面倒な事件が起きて続きも楽しみです。
贅沢な身の上 ほら、眸がときめきを伝えるから!
我鳥彩子/犀川夏生
集英社コバルト文庫(2013.08)
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