宝塚-花組 / エリザベート
明日海さんのお披露目で蘭乃さんの退団公演、花組さんの「エリザベート」を見てきました。
もう圧巻の舞台で、闇が広がってました。観に行けて、よかった……。
海外ミュージカルはちょこちょこやっているので、エリザベートもちょこちょこやってるのかなぁと思っていたんですが、前のエリザベートは2009年の月組さんなんですね。もう5年も前かー。その時の適当な感想によると、私は明日海さんがルドルフを演じられている公演を見たようです。ルドルフからトートへの華麗なジョブチェンジでした。
今回の公演は、なんといっても皆さん抜群の歌唱力ですごく安心して聞いていられる公演でいろいろと幸せでした。トートの明日海さんは言うに及ばず、蘭乃さんも少女時代からどぎつい時代までどれもしっくりきていて、包み込むようなフランツは素晴らしいし、いつも楽しそうなルキーニもすごかった。ゆずかさんのフランツは若干がんばれ、と思ったのですがビジュアルが、ビジュアルが(うわ言)。
トートは「ちゅうに」具合が素晴らしく、そして初恋感を醸し出している若さがいいものでした。エリザベートを追いかけて、エリザベートに帰ってと言われたらしゅんとなって扉から出て行くところとか、嬉々として「死ねばいいっ!」というところとか、ちょっとかわいかったです。更にいうと本編では「俺・お前」なのにフィナーレでは「私・あなた」と「僕・君」という人称変化があり、人称変化に弱いのでひとりで悶えていました。明日海さんトートは「僕・君」が一番にあってると思います!
蘭乃さんも少女から老婆までどれも違和感なく仕上げられていて、脆さがありながらも凛としたところが素敵でした。
フランツ皇帝はフランツ皇帝で、毎回見るたびごとに「このフランツになんの不満が!」と思うのですが、今回のフランツも「なんの不満が!」と思わずに入られなフランツでした。まー、不満はマザコンなところなのはわかりきっていますが。フランツの歌声がとても心地よかったです。
ルキーニが、じゅりあ様が、一花ちゃんの怖いゾフィーが、ムッチムチのマデレーネが、女官ちゃんたちが!といろいろととても忙しい公演だったのですが、やっぱりルドルフのゆずかさんがねぇ……この前当たりの公演ですとんと(たぶん)落ちてしまって、こりゃゆずかさんのルドルフを観ないと成仏できないと思って頑張ったのですが、その甲斐のあったルドルフでした。闇が広がってた。闇が広がるでは足震えてた。これは、これは……(いろいろ震えてる)。オペラグラスが勝手にゆずかさんをロックオンして困りましたが後悔はありません。
花組さんが今後も楽しみです。