なりゆき斎王の入内~この恋路、乱れがはしき~ / 小田菜摘

本の感想, 作者名 あ行小田菜摘

次の帝となることになった東宮の継母・縋子の思いつきで急遽伊勢・熊野参りをおこなうことになり、東宮の明槻親王とその東宮妃候補・塔子。1年たったら熊野に帰ってもいいという明槻の言葉に揺れる塔子は、その揺れる原因に名前をつけないでいたが……

熊野編、塔子がかわいかった(デレ

縋子様とゆかいな仲間たちが、即位するからには!と伊勢と熊野に詣でることになるくまの出張編。
縋子様が最強なのは相変わらずとして、さっさと早く帰りたくて1年後には熊野に帰ってもいいとは言われているものの何故か釈然としない揺れる心を持て余す塔子ちゃんがかわいくて、ねぇ。塔子のことを考えると、政争に巻き込みたくがないため押すに押せない東宮様、この「いやあんたら!」とニヤニヤしながら読めたのが楽しかったです。塔子最愛のおじさまもそのあたりはもうわかってそうですが、なんかおじさまが最後ひと押ししそうな気がしてます(実際すでに釘を刺してますが)

今回は熊野編の前編といいますか、少しきな臭いところはあるものも事件の真相裏方そのあたりの解決は次回に持ち越しで若干すっきり感はありませんが、熊野の現別当殿等、楽しい面々の活躍にも期待しつつ続きを待ちたいと思います。

なりゆき斎王の入内~この恋路、乱れがはしき~
小田菜摘/凪かすみ
ビーズログ文庫(2014.12)
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