男装王女の久遠なる輿入れ / 朝前みちる

本の感想, 作者名 あ行朝前みちる

アルビレオでの生活にも慣れ、婚礼式も近づいてきたあるひ星王国から女王の直視としてリュカスの同父兄ゼノンがアルビレオを訪れる。期限までにアルビレオの国民に認められなければリュカスとアルトゥールの婚約はなかったことにするというゼノンの出してきた条件をクリアするために、リュカスはアルトゥールの力を借りてある企画を立ち上げる。

最後までアホ可愛かったなぁ……

シリーズ最終巻で大団円。最後の砦と目されるリュカスの兄ゼノンが本格的に登場し、「同担拒否過激派」の凄さが際立っていました。この人も十分アホだ……(笑)。こじらせすぎてる。

今回の敵はゼノンとアルビレオで暗躍する一団、しかし敵を敵と認識せずにゼノンの課す課題をこなそうとするリュカスのアホかわいい脳筋根性が読んでいて和みます。一方で、リュカスがここまで前向きになる理由も明かされ、このあたりのいびつさというか、紙一重さがこの物語の魅力でもあるんだろうなぁと感じたりも。
最後までリュカスのたらしぶりと、はたから見ればわかりやすいアルトゥールのツンデレが楽しい作品でした。そのうち旦那さん、発作の起こし過ぎで寿命縮むと思う……(褒めてる)。

男装王女の久遠なる輿入れ
朝前みちる/椎名咲月
ビーズログ文庫(2017.11)
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