女王の化粧師2 / 千花鶏

本の感想, お気に入り, 作者名 た行千花鶏

マリアージュに化粧道具を壊されたダイはマリアージュに怒りをぶつけてしまい、解雇されることを覚悟するが、ヒースは化粧道具を調達し直すためにダイを街に連れ出した。偶然からダイの化粧道具を作っている魔術師アルヴィナと出会った二人は、アルヴィナの仕事場に招待され、不思議な魔術師と誼を結ぶことになる。

あああああ、これはーーーーーーーー(後で終盤読み直してもんどり打った)

書籍化(今回は電子版のみなので厳密には書籍化ではないかもしれませんが)の2冊目はweb版の序章中盤のお話。うまくいくような雰囲気を醸し出しながらも前巻ラストで色々爆発してしまい、そこからダイがミズウィーリ家で厳しい立場に置かれるものの、マリアージュの歩み寄りやヒースの励ましや援護射撃でミズウィーリ家での居場所を作ったダイによかったねぇ……とほっこりしてしまいましたが、ほっこりしながらその後のいわゆる「なんだってー」というイベントの連続にとても忙しい1冊でした。いやこれで序章ってその後どうなのよっていう動揺が(この時点で、序章以降はまだ読んでなかった)。
マリアージュは癇癪起こしているときと、ぞんざいな口調で鋭く切り込んでいくときのギャップがすごいですね。これ本当に同一人物でしょうか……と思ってしまうのですが、この未熟な部分があるから成長したらさらに魅力的な人になっていくんだろうな(今でも十分かわいいんですが)、というワクワク感がすごく楽しいです。

そしてもう一つ、この物語の重要ポイントの一つ(らしい)糖分方面ですけど、前巻殆どなかったのにここにきて一気にきてすごかったんですけど、どうもこれもまだ入り口らしく、本編どうなってるんだと戦々恐々としてしまいました。読み終わってしばらくした後に、某SNSで某人がやばい(色んな意味で)というようなアレコレを読んで、読んでたときもヒェーっと思ってたんですが改めて終盤読み直したら、たしかに行間が成人指定だな!(精一杯の表現)と思いました。なんなんですかねこの溢れ出る色気。この時点では、この人の「秘密」がほとんど明かされてないので余計ににじみ出る何かがあるようにも感じます。

以前1巻を読んだときにweb版読まなきゃ!と言いながらweb版は序章を読み切ってしばらくお休みしていたのですが(液晶画面で長時間読むのが辛い)、目に優しい端末で読めるようになったのでこのあとガシガシ読んでます。ひとまずあと1冊あれば序章はカバーできそうなので続きもでてほしいなぁ……いやもちろん序章だけと言わずそのさきも、なんですけど。

女王の化粧師2
千花鶏/起家一子
ビーズログ文庫(2020.06)
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