わたしの幸せな結婚 四 / 顎木あくみ

作者名 あ行顎木あくみ

清霞の両親が住む別邸滞在中に襲われた美世の安全のために、日中は美世も清霞とともに清霞の職場である屯所で過ごすことになる。屯所での美世の護衛として紹介されたのは、清霞とは旧知の中であり珍しい女性軍人である薫子。屯所の中では少数派の女性同士として薫子とは良い関係を気付いていた美世ではあるが、清霞と比較的気安い仲でありそうな薫子に少しもやもやを抱えつつ、屯所での生活が始まった。

清霞さんが裏に表にでれでれなのがよい。

このシリーズをしばらく読んでなかったんですが(3巻を読んだのが四年前、だと……?)アニメも実写の映画も面白かったし、アニメの二期もあるしということで久しぶりに読むか~という感じの年末最後の一冊になる予定のお話です。

前回ちょこっと頭出ししてた敵さんが少し場を引っ掻き回すお話なんですが、やってることは正直胸糞悪系なのでないわー(悪役ですからね)、でした。主人公二人から見たところからではお話としてはそれほど動きはないように思いましたが、最後にちょっと振り返るとこの話の世間一般的にはそこそこ大きな事件は起きているのでまだまいろいろと問題山積みです。

初期は鬱々としていた美世が随分と前向きにいろいろと、そして薫子ともいい感じに友情をはぐくんでいく姿に成長を感じ、そして陰に日向に美世ののことを心配して、それはただのデレですね……というような状況の清霞にニヤニヤできるというこのシリーズの醍醐味は堪能できたので良かったです。美世がちょっと嫌な目にあっても今は「清霞さんがいるので!あとで成敗されてしまえ!」という安心感があってよいですね……。

わたしの幸せな結婚 四
顎木あくみ/月岡月穂
富士見L文庫(2020.9)
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