見習い女神と仮面の騎士~恋のワルツで祝福を!~ / 菊地悠美

本の感想, お気に入り, 作者名 か行菊地悠美

トレジャーハンターを目指すユーノはお宝を求めて地元の洞窟に入った。そこでユーノは一見何の価値もなさそうなさえない腕輪を見つけるが、突如現れた謎の仮面の男女二人組の出現のおかげでその腕輪を身につけてしまう。その日以来腕輪が取れなくなってしまったユーノの前に、都からユーノを迎えに来たという居丈高な騎士ファルディオが現れる。ユーノが女神の侍女候補だというファルディオは、侍女にふさわしい立ち居振る舞いをユーノに教えるための教師役でもあるとユーノをしごいて……。


B’s-Log文庫の新人さんの二作目は新作でした。
田舎に住む少女が都に迎え入れられるという一見すると王道パターンのシンデレラストーリー。基本ストーリーその他の王道パターンがとても好みでした。

ヒロインは元気で負けず嫌いだけど思いやりのある女の子ユーノ。そして騎士様は最初の印象劇悪ですが実はとても好青年で、ユーノの前だとなぜかうまくいかない男前ファルディオ。かっこいいわりに全女性陣に殴られていたりと、そこの間抜け具合がいい。憎めない人だ……。ユーノが仕えることになる女神様ミネルヴァは、おっとりとしているわりには行動派の上にとても面白い方だったりで主人公コンビ以外の脇役もなかなか味がありました。個人的に一番味があったのはユーノの相棒の犬ですが(そしてこの犬はきっと何か秘密(神の使い的何か)があるに違いないと邪推)。

ドラゴンボール的展開で諸国漫遊お宝探しの旅とかできそうな展開だったので、続きが出ないものだろうかとそこはかとなく期待しておきたいと思います。序盤の妙な語尾にさえ耐えきれたら楽しめるのではないかと思われます(……あの語尾、もう終わりですよね……?)

img見習い女神と仮面の騎士~恋のワルツで祝福を!~
菊地悠美/佐倉汐
B’s-LOG文庫(2009.01)
ISBN:978-4-7577-4651-0
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