珠華繚乱~帝国を覆う陰~ / 宇津田晴

本の感想, 作者名 あ行宇津田晴

賀杖の陰謀を阻むため、隣の大陸のツファイ帝国に上陸した蓮祥一行は、ツファイの惨状を目の当たりにする。ツファイの隣国との戦端を開き、陰の気を増大させようとする賀杖の目論見に気付いた一行は、まずは東に向かい混乱を治めようとするのだが……


シリーズ4冊目。いよいよ敵の本拠地に乗り込むか、とおもわれたところでぐるっと遠回りをして外堀を埋めていくお話でした。次あたりにラスボスとまみえる……のかな……?(でないともうそろそろ中だる(以下略

相変わらずなんかぬるいんですが(毎回言ってます)、そこがいいなぁと思うシリーズです。珠家の面々の性格にも大きく影響されますが、あのポジティブシンキングはすごいなぁ、と。珠家の人たちを見てると、何でもできそうな気になるのがすごい。東の反乱(の火種)は、えええ、ちょっとみんなそんなにあっさりでいいの?と思わなくもないですが、このシリーズは(以下略)。
あとは夕鈴の落とし技術のすごさがとても気になります。あの笑顔でいったいどうやっていろいろ吐かせ、じゃなくて自白させてるんでしょうか。謎すぎて素敵だ。
某推進委員会の活動が下火になってしまったために張り合いがなくなってしまいましたが、お兄ちゃんたちが陰に日向に活動しているのでそこらへんの絶好の間合いもなかなかにすばらしいです。がんばれ、推進委員会。

後書きに書いてあった珠国のお話がとても読みたいです。あのはちゃめちゃさで話一本ってなんか楽しみじゃないですか?実現しないかなぁとちょっと期待してみようと思います。

img珠華繚乱~帝国を覆う陰~
宇津田晴/山下ナナオ
小学館ルルル文庫(2009.04)
ISBN:978-4-09-452109-2
bk1/amazon