さよならピアノソナタ / 杉井光
良い評判をいろんなところで聞いた青春ギター音楽小説「さよならピアノソナタ」。うん、確かに何というか甘酸っぱいというかやるせないというか熱くなるというか、こう表現しにくいんだけど高校生っていいなぁとおもう青春小説でした。部長がすごく男前でかっこいいんですがどうしましょう(注:女)。少年少女のあれやこれやもよかったんですが、個人的にはお父さんたちがなぜかとても気になった。エビチリ、絶対いいキャラしてると思うんだ…(たぶん)。
人を寄せ付けない真冬に、なぜだか真冬に関わりを持ってしまうナオ、そしてナオを絡め手で陣営に引き込んでしまう部長と幼なじみとそれぞれの立ち位置がはっきりしていてこの関係がどう変わっていくんだろうかと楽しめました。音楽関係のウンチクは(有名なところを題材にとってきているので知っている曲もいっぱいありましたが)全くもってちんぷんかんぷんだけど面白かったです。なんでだ。
真冬のツンツンについては後半で理由が明かされ、ちょっと丸くなるのでかわいいなぁと思うことは思うんですが……なんというか、彼女の性格がどーも個人的にアウトだったのでそこがちょっと残念だな。たぶんこの意見は少数派だと思うので普通は気にならないというかむしろそこが長所!というとこだと思いますが。
さよならピアノソナタ
杉井光/植田亮
電撃文庫(2007.11)
ISBN:978-4-8402-4071-0
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