RDG レッドデータガール2 はじめてのお化粧 / 荻原規子

本の感想, 作者名 あ行荻原規子

紀伊山地から一歩を踏み出し、東京の鳳城学園の高等部に入学した泉水子は、ルームメイトにも恵まれ、引っ込み思案ながらも順調な高校生生活を始めたように思われた。しかし、クラスメイトの「正体」に気付いてしまったことから、学園の特殊な事情に巻き込まれることになる。

絶滅危惧種的女子学生泉水子が一般人を目指して奮闘する話にも思えるRDG第2巻。

泉水子の東京での奮闘物語、序章。学園編の登場人物の顔見せといった所のお話でした。

新設校鳳城学園の設立目的の秘密や、そこに集められた生徒たちの謎などが思わせぶりに展開されていきとても気になる所です。
そして、全寮制です。とてもワクワクします。全寮制といえばルームメイトです。泉水子の友達となる真響はかっこいいアネゴ肌の人気者で、とても素敵でした。ついでに学校生活というと生徒会です。真響や深行の影響でずるずると生徒会活動に参加することになった泉水子が実は……とこちらもいろいろ思わせぶりな展開でどうなることか予想もつかず楽しみです。なんのかんのとナイスコンビになってきた深行と泉水子もいいなぁ。深行が文句を言いつつ泉水子の世話をしているところとかとてもニヤニヤしてしまう。

裏の世界は裏の世界でごたごたしていそうだし、世界の命運的なところまでかかわってきそうな示唆もあったりと、かなり大がかりな道筋を歩みそうで今後の展開も目が離せません。

RDGレッドデータガール2 はじめてのお化粧
荻原規子
角川文庫 銀のさじ(2009.05)
ISBN:978-4-04-873952-8
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