天啓のパルティア 星の花嫁が祝福する / 真朱那奈
ガイエン公の陰謀により追い詰められたハルバートを救うために、隣国フェンデネルに助力を求めパルティアは旅立つ。一方、≪母なる原始の竜≫の審判が近づき、審判に必要な「100人のジニア」を集めるハルバート達だが、最後の数人がなかなか見つからない。そうこうしているうちについに竜が目覚めてしまう。
なんとかめでたく最終巻。
皇太子の婚約者の巫女さんが「悪い予言」の成就をなんとか食い止めようとするお話最終巻(……根本の所は、最初から変わってないはずだ……)。いろいろ悪条件が重なってさあどう決着つけるのかなぁと思っていたら思っていた以上に丸く収まってちょっとびっくりでした。いろいろ物足りないというかそれはちょっと都合が良すぎるなぁと感じるところがありましたが、いやそれでもこのシリーズはそこら辺はあまり重点ポイントではないので、少し端においておきます。ヒロインは政治要員じゃないので……。
まさかの吟遊詩人殿の活躍に彼が一番いいキャラだなぁ(男性陣の中で)とか思ったり、ハルバートとガイエンの真っ向対決(というよりむしろハルバートの嫌がらせ)にすっきりしたりととんとん拍子で話が進んでいくのがなかなか爽快でした。
天啓のパルティア 星の花嫁が祝福する
真朱那奈/薄葉カゲロー
B’s-LOG文庫(2010.03)
ISBN:978-4-04-726393-2
【bk1/amazon】