はなひらく―淵国五皇子伝― / 古戸マチコ
西方の大学で植物を学ぶカナンは、「どんな植物でも成長させることができる」という特殊能力を見込まれ、東方の淵国に伝わる『奇蹟の実』を生育させるため、淵国の宮廷に招かれる。淵国では、不思議な呪いを受けた五人の皇子がおり、呪いを解くために『奇蹟の実』を必要としていた。
五人の皇子さまが個性的すぎて!(好きです)
どことなく不思議で、面白くて、切なくて幸せなお話でした。
主人公のカナンの思いやりのある男前っぷりが素敵でとても好きです。五人の皇子とカナンのやりとりがこれまた面白くて。実は五男が一番面白いんですが(働いたら負けと思ってる蜥蜴とか)、どの皇子も味わい深いです。一冊だけじゃもったいなくて、もっとじっくりそれぞれの皇子とのやりとりをみてみたいかも、とか思ってしまったり。
あの人の呪いは何なんだろう、とか、あの人はいったい何者なんだ!とかどうなるのか予想がつかないところもあって、最後まで楽しく読むことができました。予想外に胸キュン!な所もありとても満足。ひとつ不満な所を敢えて上げるとすれば、クライマックスの「はべらす」シーンのイラストが見てみたかった(笑)!
はなひらく―淵国五皇子伝―
古戸マチコ/鳴海ゆき
一迅社アイリス文庫(2010.05)
ISBN: 978-4-7580-4156-0
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