シュガーアップル・フェアリーテイル 銀砂糖師と白の貴公子 / 三川みり

本の感想, 作者名 ま行三川みり

季節は巡り、一年に一度の砂糖菓子品評会の時期がやってきた。今年こそはと意気込むアンだが、今年は砂糖林檎の実りが悪く、王国全土の砂糖林檎を一元管理することになるという情報を得る。銀砂糖を確保するためには、因縁のラドクリフ工房派での精製作業に参加しなければいけないが、同時に品評会の作品も作らなければならない。数々の妨害を乗り越えて、アンは自分の作りたい作品を作り上げるが……

ああああ、なんかイライラするっっっ!

なんだか一気に季節が過ぎ去ってシリーズ開始から急に一年経っちゃったよのシリーズ第三巻。短編に出てた人とかいきなり出てきてこの人誰?(※短編はたぶん読んでない)と思いながら、さあ今度こそアンのサクセスストーリーを……と期待して読んでたんですが、なーんだかちょっと期待と違ったような、いやでも合ってるようなとそんなお話でした。

砂糖菓子職人として、意地悪にも偏見にも妨害にも負けずに一途に作品に取り組むアンの姿勢はいいんですけどね、女だからといってアンにアレコレするあの人達の器の小さいことっ!しかもやることせこいわ卑怯だわで終始イライラしながら読んでしまいました。このイライラが解消されるくらい最後にすかっとやり返すのかと思ったら、そんなこともなかったしなぁ……次回にお預けなんだろうか?個人的には、かなりもやもやがたまってしまったので、同じ巻の中で昇華したかったです。これで次待ちとかなんの拷問。

やっと何となく男を見せたジョナスさんにもっといいところをっ!とかキースさん黒幕と思ってて本当にごめんなさい、これでいきなり次巻で黒幕だったっ!とかいう展開ないですよねなどととりとめのない感想を抱きつつ、次もまってます。だって今、生殺し状態だもん……。

imgシュガーアップル・フェアリーテイル 銀砂糖師と白の貴公子
三川みり/あき
角川ビーンズ文庫(2010.12)
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