芙蓉千里 北の舞姫 / 須賀しのぶ
相変わらず酷いジェットコースターだ(褒めてる)。続きは?!
大陸の一の女郎を目指して大陸にやってくるものの、何のかんのと舞の才能を見出されて芸伎として名を挙げて舞を続けるフミの山あり谷あり人生第二弾。今回は1918年頃が舞台ということで、大陸を取り巻く環境はきな臭くて不穏でもう一色触発(というか暴発している)で、フミはここにどう振り回され、翻弄されるのだろうと戦々恐々としながら読んでました。結局は、振り回され翻弄されつつも自分の意思で道を選び進んでいくという、非常に力強くしたたでかっこいいフミに脱帽するしかありませんでした。流血女神伝の時も大概酷いジェットコースターぶりだったけど、これはそれを上回りますね。やっぱり、少女小説だったのでセーブされていたんだろうなぁと思ったりも。
とフミちゃんは揺れながらもたくましく生きていくことは確定しているのである意味安心して読んでたんですが、黒谷さんですよ、黒谷さん。わたくし、前回の感想で黒谷さん派を公言いたしましたが、今回もやっぱり黒谷さんで。お兄ちゃん大好きな弟君とかおいしすぎる。弟君、嫌みなやっちゃなーと思いながら読んでましたが、こいつ絶対フミに陥落するという妙な自信もあったので、なんというかそういう展開で安心しました。最後の黒谷さん、ちょっと格好良かったし弟君もいろいろがんばってほしいしなので、これからも当サイトは黒谷兄弟を応援していきたい所存です。がんばれ、兄弟。
サブタイトルからは想像付かない着地点なので、次のフミのジェットコースターも楽しみです。いったいどうなるんだろうか。