鏡の国の仮面舞踏会 / 山本瑤

作者名 や~わ行・他山本瑤

ようやく想いが通じ合ったティファニーとシリンだが、肝心なところで「防衛本能」がティファニーに働いてしまう上に、シリンを意識するティファニーはどうしてもぎこちなくなってしまっていた。自分が幸せになることでシリンに何が起きるかを草原の魔女から聞いたティファニーは、魔女ととある取引をして……

ティファニーがいちいちかわいい。

ひねくれ王子シリンと素直になれないティファニーのじれじれ物語最新巻。両想いになったのにあんまり甘い雰囲気はないものの、シリンがひねくれながらもティファニーにちょっかい出す様子がかわいらしく面白かったです。一方のティファニーは、幼い頃からの習性で無意識に幸せになることを拒否しているところがあり、揺れる様子がとても切なかったです。そんな自分と向き合うあのシーンは迫力だった。

最終的にティファニーが選んだ道は、一番好きな人を護るためとはいえなかなかつらい。そんな中、ニカちゃんが魔女の元に行ったことが次の解決につながると思うんだけど、どう展開していくのかな?

img鏡の国の仮面舞踏会
山本瑤/明咲トウル
集英社コバルト文庫(2011.06)
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