魔法書の姫は恋をする 守護者の誓い / 薙野ゆいら
ソフィアが兄を捜すために入学した大学と、入会した秘密結社「闇の書庫」の重鎮として、ソフィアの世話役であり騎士でもあるアレクシスの父ハロルドが赴任してくる。アレクシス親子の確執を知ったソフィアは、なんとかしてふたりが歩み寄れるようにと手段を尽くすがうまくいかない。そんな中、輸送中の本が盗賊に奪われるという事件が頻発する。
相変わらずの兄バカの中に紛れ込むアレクシスへのドキドキがいいなぁ。
兄バカの世間知らずなお嬢さんが恋を知ってドキドキする様子が非常に楽しかった第2巻。力を秘めた「真書」を巡る闇の組織同士の抗争も少しずつその対立構造が明かされてきて楽しくなってきたんですが……やっぱりここはねじれきった家族模様がツボでありました。アレクシスさんところの家族模様、いろいろツボ過ぎる……これって誤解だよねぇと思っていたら想像以上に誤解が誤解を生んでいて、そしてそれが解けていくのがよかったです。こういうの大好きだ!
大好きといえば、ソフィーとアレクシスの恋模様もおいしおかったです。兄様(と腹心の侍女のネリー)だけだったソフィーの世界に少しずつアレクシスが食い込んでいって、そしてそれがどうしてか分からず右往左往するソフィーがかわいらしかったです。ネリーと一緒に横で見守りたくなります。続きも楽しみ。
魔法書の姫は恋をする 守護者の誓い
薙野ゆいら/もぎたてりんご
角川ビーンズ文庫(2011.10)
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