お嬢様と魅惑のレッスン ご主人様なシリーズ / 宇津田晴

本の感想, お気に入り, 作者名 あ行宇津田晴

孤児院育ちのティアナは、ある日領家唯一の跡取り娘として名家に引き取られる。財産を狙う親戚一同に跡取りとして認められるため、社交界デビューを立派に成し遂げなければならなくなったティアナは、彼女を迎えに来た教育係兼忠実な番犬ヴィリーの特訓を受けることになる。

今回もよいにやにや物語でした。いいもの読んだ。

今回の「ご主人様」はヒロインの方、の読み切りニヤニヤストーリ三冊目。ちょっとHENTAIさんの素質のある教育係とお嬢様のやりとりがあれこれ楽しいお話でした。ティアナは孤児院の運営方針から下地があるので「お嬢様教育」は割と難なくこなされるので、お嬢様教育そのものよりも、教育係とのやり取りを楽しんだり、素直になれないツンデレお祖父様がいつデレるのかということを楽しんだりするお話でした。緊張のあまり言葉を選び間違えたお祖父様がかわいすぎる……。
さらに、シリーズ皆勤賞の某会の会長さんが、釘を刺されて一瞬にして姿勢を変えた姿に感動しました。

このシリーズはしっかりした女の子が翻弄される姿が面白いなぁ、と思います。各巻しっかり契約を締結しているところが好感度高い(笑)。しかしながら、今回は前回よりちょっとあっさり終っちゃって、個人的には「もう勘弁して!」と思うくらいねちねちやって頂いても全く問題なかったのでそのあたりがちょっともったいないかと、思ったり思わなかったり。読み切りだけじゃなくてがっつり数冊モノも読みたいなぁと思いつつ、次の作品も楽しみです。

お嬢様と魅惑のレッスン (ルルル文庫)お嬢様と魅惑のレッスン ご主人様なシリーズ
宇津田晴/結賀さとる
小学館ルルル文庫(2012.02)
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