アレクシア女史、欧羅巴で騎士団と遭う 英国パラソル奇譚 / ゲイル・キャリガー
夫から不貞の疑いをかけられたアレクシアは実家に一時避難していたが、その実家からも追い出されてしまい、更に吸血鬼から命を狙われるという事態に直面してしまったため、ルフォーとフルーテとともにイタリアを目指し旅立つことにする。
フルーテが実は最強説。
アレクシア女史第3巻は、使いものにならないマコン卿を置き去りにアレクシアがヨーロッパに旅立つお話。アレクシア一行のスリルに満ちた珍道中と、使いものにならないマコン卿の代わりに東西奔走するライオール教授の奮闘が面白かったです。マコン卿、いいとこなしもいいところだ!
フランスを経由してイタリアに向かうアレクシアに立ちはだかる、吸血鬼からの刺客との死闘はなかなか読み応えがありました。あれだけの死闘と脱出劇の中、服装の乱れがないフルーテが(最強執事っぽくて)面白かったです。アレクシアの父に付き添っていたということで若くはないのですが、私の脳内ビジュアルは若い(笑)。アレクシアを「兵器」として利用しようとするテンプル騎士団、アレクシアの父の過去、吸血鬼がアレクシアを狙う理由にアレクシアのお腹の子どもの持つ能力と様々なことが興味深くて、やっぱりページを捲る手が止まらない。続きも早く読もう。
アレクシア女史、欧羅巴で騎士団と遭う 英国パラソル奇譚
ゲイル・キャリガー/川野靖子(訳)
早川書房(2011.12)
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