宝塚-宙組 / 逆転裁判3 検事マイルズ・エッジワース
宝塚版の逆転裁判3、御剣検事が主役の舞台を観てきました。逆転裁判なら見ないとダメだろう、それも悠未さんが!主役!悠未さんが!これは絶対!といろいろ鼻息あらく見に行ったんですが、期待通りで素晴らしくて私は満たされました……。
お話自体は逆転裁判2と同じく完全オリジナルで、そして逆転裁判2のある意味前日談。逆転裁判1でライト弁護士(ナルホド君)に敗れたエッジワース(御剣)検事が、自分を見つめなおす旅に出て2年ほどさまよっていた所、「幼馴染」のバッツ(ヤハリ)に出会って故郷のカルフォルニアに一緒に帰ることになって飛行機に乗って、いろいろあって父親である「エッジワース弁護士」と出会い、ライトから教えられた「真実を解き明かすため」の裁判で父と対峙することになる。
というようなお話でした。ゲームやってたら分かるんですが、マイルズの父親はすでになくなっているので親子共演は無理だろう、と思っていた所、反則技で共演しておりました。うん、逆転裁判だしありかな。
裁判の初回の公判(特に、エッジワース弁護士の論法)も、二回目の公判(特に、真犯人)もええええええ!というような展開だったんですが、まあ、ありかな。フィクションだし。
問題はその辺りじゃなくて、マイルズがどれだけライト弁護士が好きかという話と(違う)、マイルズのアリソンに対する淡い恋心というか遅すぎる初恋(初恋かどうかは知らない。でもあの反応はどう考えても初恋。マイルズは初恋をこじらせるタイプだなぁと思った。)、そしてマイルズとアリソンの身長差だ!身長差!すみれ乃さんが背伸びしても届かない悠未さんの背の高さ!最後の抱きつきシーンの身長差と、悠未さんのさまよう手のコンボにはときめき過ぎました。これはときめき過剰で酸欠になるレベル。ときめき、といえば、忘れてはいけないのは、お父さん役の蓮水さんの素晴らしすぎる帽子と立襟コートのかっこ良さも素晴らしかったですね。愛月さんのバッド刑事(馬堂刑事)も、渋くてかっこよくて、話がすすむにつれて目が離せなくなってしまいました。
真面目な所で行くと記憶の中の理想の父とのギャップに困惑するマイルズと、それを吹っ切って真実を解明しようとする姿のかっこ良さ、もよいものでした。苦悩するマイルズさんがかっこよかった……。
各登場人物の再現率の高さも相変わらず素晴らしくて、ゲームをやっていたら思わずニヤリと出来る部分が多かったのも楽しかったです。マイルズが考え込んでいるところや大げさな仕草の数々。各人が「くらえ!」といわれて「うぐ!」といわれるところとか、とにかくゲームそのまんま!ですごいなぁ、と。あとは小ネタとしてカフェの色んな所に「逆転裁判コラボグッツ」が置いてあるところに気づいて思わず笑ってしまいました。作品への愛、だなぁ!
最後のショーもキラキラしていて素敵で、デュエットダンスに移るために帽子とジャケットを舞台袖に投げる悠未さんが素晴らしくて、すみれのさんとのタンゴっぽいダンスがこれまた!あそこのシーンの悠未さんのベスト姿も反則だったので、最後の最後まで大満足の作品でした。