伯爵と妖精 あらたなるシルヴァンフォードにて / 谷瑞恵

本の感想, お気に入り, 作者名 た行谷瑞恵

シルヴァンフォード家を継ぐ事になったエドガーは、リディアとアルヴィンを連れてあの事件以来、シルヴァンフォードの地を訪ねる。しかし、先代の墓所の「鍵」を預かっているという老人はエドガーを後継者とは認めず、かれに鍵を渡さない。老人に認めてもらうためにエドガーとリディアはそれぞれ対策を講じるが……

幸せな物語の詰め合わせでした。最後の最後に、素敵な贈り物。

コバルト本誌掲載の短編3冊と、物語のその後を描いた書き下ろしの中編1冊、短編1冊を収録したおまけの短編集。どれもこれもニコさん大活躍でおもしろかったです。ふさふさのニコさんもいいものですが、スラリとしているニコさんもよいものでした。
と、それはさておき。チビリディアはかわいいし、リディアに相変わらずめろめろなエドガーは楽しいし、思いの外ちゃんとお父さんのエドガーも面白いし、ポールは男気を見せたしで、なによりみんなよかったねぇ、幸せだねぇ!というあれこれが非常に満足でした。長編シリーズの完結後に語られる、その後の幸せな物語っていいなぁ、と思いながら近々出るらしい新シリーズも心待ちにしておきたいと思います。

伯爵と妖精 あらたなるシルヴァンフォードにて
谷瑞恵/高星麻子
集英社コバルト文庫(2014.01)
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