最愛の勇者、射止めました!花竜の王女と緑竜の騎士団 / 渡海奈穂
花竜を倒す勇者兼婿探しに身分を隠してデイン公国の騎士団に潜入したリカリプス公国の王女リナは、騎士に昇格し、一緒に昇格した仲間たちと魔物退治に出るようになっていた。そんな中、リナにリカリプスの竜が目覚めそうであること、そしてその竜を倒すために帝国が「兵器」を使うことを通達してきたという報告を受ける。国を焦土にしないために、リナはデイン公や仲間達の力を借りて帝国より先に竜と対峙する方法を模索する。
やっぱり!というところに落ち着いて満足ー。
勇者兼婿探しのために騎士団に入った王女様の物語が3冊目にして完結。そうそう、こういう少女小説が読みたかったのよ!というようないい感じの大団円に満足でございます。元気で健気で(物理的にも)強くて、でも強がりの面もあってそのあたりを指摘されて気付いて更に強くなって、という気持ちのいいヒロインと、彼女を取り囲む癖もあるけどかっこいい男性陣がなんとも素敵なお話でしたねぇ。私のイチオシは(案の定)朴念仁ですが、最後まで朴念仁ぶりとそして最後の最後に朴念仁なりのかっこよさをみせたところが!少女小説的に!(という感想しか思いつかない)
また、「竜」にまつわる謎や、そして「竜」との決着の付け方もナルホド、と気持ちのいいものでこちらも満足です。またこういう話読んでみたいので次回作にも期待です。
最愛の勇者、射止めました!花竜の王女と緑竜の騎士団
渡海奈穂/山下ナナオ
フィリア文庫(2014.02)
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