宝塚-宙組 / 「白夜の誓い ―グスタフIII世、誇り高き王の戦い―」「PHOENIX 宝塚!! ―蘇る愛―」
宙組の凰稀さんの退団公演を観てまいりました。
コスプレはいいな!でしたし、ショーはすごく楽しかったです。
■白夜の誓い ―グスタフIII世、誇り高き王の戦い―
スウェーデンの中興の祖、グスタフ三世のお話。今年の夏(たぶん)お墓参りしたしな!といろいろナイスタイミングの公演で、ポスターからしてこれはきっと眼福公演にちがいない……と期待して見てきましたが、見てきましたが……。確かに軍服は素敵でドレスもきれいで、コスプレ!軍服!とある意味テンションが上がる公演ではあったのですが、肝心のお話がな~。大概の公演でだいたい美味しくいただくことのできる私でも、ちょっといろいろとこれは……と思ってしまったので、まあそんなお話でした。幼馴染みに苦悩する腹心にツンツン王女様に憧れの未亡人に拳で語り合った山賊と美味しい材料がこんな揃ってるのに!もっと美味しく料理できたと思うんだけどなぁ。王女様も凛として素敵だったけどいつの間にかデレちゃって、私はそのデレた瞬間をきちんと描いた場面が欲しかったんだ!いや横のほうで、あ、王女様デレた……というところは運良く目撃しましたが、それ目撃してなかったらいつデレたかわかんないような気も。
そして、おどろきの相手役が緒月さんという展開に、(個人的には美味しくいただきましたが)宝塚なのにラブラブしてないなんて!と若干の消化不良を抱えてしまったのでありました。
■PHOENIX 宝塚!! ―蘇る愛―
一方ショーはプロローグからして楽しい作品で、テンションがあがりました。OPからしてこれは楽しい!アパショナードの如くの舞台装置のような登場に、宝塚のショーって楽しいなぁしみじみかみしめていました。
やっぱり注目すべきは凰稀さんが怪盗のあのシーン。非常にコミカルな展開で、凰稀さんの早変わりがすごくて、トップスターにここまでさせるか!と思いましたがそういえばこのショー作った藤井さん、エキサイターとかでもトップスターに三枚目の役を割り振っていた。そして、最後だからかなんだかわかりませんが、宙組の宝をまた拝める日がこようとは……。周りの人のオペラグラスを上げるタイミングが同じで、みんな見るところ一緒なんだなーと思わず頷いてしまいました。
なんだか全体的に、「凰稀さんは引退しますが、次のトップコンビはこのふたりです!」というような演出が多くて、それはそれで色々楽しかったです。退団者の方をクローズアップした場面では、わかってはいますがついついグッと来てしまい、卑怯だな!(褒めてる)と思うといういつもどおりの反応をしてしまいました。