悪魔な妃の危険な婚姻 / 宮野美嘉

本の感想, 作者名 ま行宮野美嘉

悪魔に呪われているせいで城を破壊するほどの怪力をもつユーリアは、父王の命で新興国の若き王ジオンに嫁ぐこととなる。呪われていることを隠したいユーリアは女性を信用していないジオンに馴れ合うつもりはないと接触を拒まれて一息つくが、ジオンはユーリアを王妃らしく教育するといいだし……

王様のずれ具合が秀逸ですねこれ……

呪われていたおかげで周囲に距離を置かれ、年よりも幼いお姫様と、陰謀関係で女性を信用できなくなった王様のお話。主役二人はどちらかというとまっすぐで(王様はこじらせてますが)、どこに病み要素が、と考えながら読んでいたら思わぬところに病みが隠れていました。なるほどー、言われてみればそうよねぇと。

途中からなんとなくアーサー王的な世界に近いものがあるかなぁとおもっていたらそのような展開で、最後の決着の付け方もなるほど、というところで楽しかったです。王様のずれているところと(+頭を抱える側近)、純真なためそのずれ具合に気付かず真面目にお付き合いするユーリアが面白かったです。

悪魔な妃の危険な婚姻
宮野美嘉/結賀さとる
小学館ルルル文庫(2015.10)
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