魔王の花嫁と運命の書 男装王女は潜入中! / 日高砂羽

本の感想, 作者名 は行日高砂羽

魔女であることを隠し離宮に引きこもっていたセシーリア王女は、隣国との戦争の勝利と引き換えに魔王の花嫁となる契約を結ぶ。この契約の履行をセシーリアの弟レオンが阻止したが、その代償としてレオンがだんだん若返るという呪いにかけられてしまう。レオンの呪いを解くために、セシーリアは休戦した隣国にあるという手がかりをもとめ、女人禁制の図書館に潜り込むために男装して乗り込む。

男装で敵国に乗り込むという大好物な設定でごちそうさまでした。

あらすじみてこれだと思って手にとった一冊。これだと思った割には読みはじめるのに時間がかかりましたが、とにかく読了。設定からしてシリアスな話なのかなぁと思っていたら、わりと笑える要素が多くて、しかし根底にあるものはシリアスなのでそのシリアスさとコメディ要素の配分が(個人的には)好きな感じ。敵国の皇子様のルドールフさんも、想像していたのとはちょっと違って茶目っ気のある人で面白く、セシーリアも突っ走る系ではあるものの、ルードルフ王子との「交渉」ではキリリと肝の座っているところをみせてこの辺りの落差が楽しかったです。

結構な重大事件がおきて、黒幕わかったもののその辺りは解決してなくてなんてこと!と思っていたらちゃんと続きが出ていて2冊目で完結のようです。続きも読みます。

魔王の花嫁と運命の書 男装王女は潜入中!
日高砂羽/紫真依
集英社コバルト文庫(2015.9)
amazon/honto/BOOKWALKER