これは経費で落ちません! ~経理部の森若さん~4 / 青木祐子

本の感想, 作者名 あ行青木祐子

人手不足の経理部にやってきたのは、外資系企業から転職してきた麻吹美華。「好きな言葉は、公平性、法令遵守、&ウィンウィン」という何事もストレートに意見をいう美華に沙名子はペースを乱される。

タイガーさん、めっちゃいい……(好き)(でも一緒に仕事をするのはしんどそう)

期待の新人(中途採用)の麻吹さん(タイガーさん)が物語を引っ掻き回す第4巻。そうだ、私が待っていたのはこれだ!というような爽快感を感じました。いけいけもっとやれタイガーさん(ただし遠くで見守っていたいタイプ)というタイガーさんのあれやこれやが楽しかったなぁ。癖の強すぎる問題美人秘書にタイガーさんをぶつける森若さんの作戦が良かったです(そして森若さんも巻き込まれている)。

タイガーさんも全部の悪事を暴いているわけではないんですが、森若さんたちが黒から少なくとも限りなくグレーに持っていって次は気をつけてと言いながらなんとなく流してしまうのに対して、タイガーさんはグレーにはするけど覚えとけよ、という姿勢であるような感じで(個人の感想です)、個人的にはタイガーさんの考えの方が好きなので、今までのもやもやが消化された気分なのです(ただし、タイガーさんと一緒の職場は多分しんどいと思うので遠くで見守っていたい:大事なことで二回言いました)。しかしやっぱり”コンプライアンスとは~?”と思いながらの読書ではありました(タイガーさんのおかげでストレスはちょっと減った)。

タイガーさんが面白いというのもあったんだけど、今回は太陽さんとの関係にいろいろ自分で突っ込みをいれる若森さんが面白かったし、なんだってーというような同僚の姿を場面を目撃してしまった森若さんといい、人間模様は相変わらずおもしろので続きも楽しみ。

これは経費で落ちません! ~経理部の森若さん~ 4
青木 祐子
集英社オレンジ文庫(2018.06)
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