私はご都合主義な解決担当の王女である 2 / まめちょろ
転生の事情がえらくハードモードだった。これはなかなか。
BがLするのが当たり前の世界の愛読書の中の、主人公カップルの世継ぎ問題を解決するがための立場の妹姫に転生してしまったヒロインが、「ご都合主義な解決担当」から逃れるべく行動を起こすお話の2冊目。
売り言葉に買い言葉で(いないのに)恋人がいるという宣言をしてしまったため急遽なんとか相手を見つける必要が出てきたオクタヴィアが社交の場でアプローチをかけようとする、という展開になると思いきや、有力候補がどうやらオクタヴィアの転生に関わるなにがしかの役割を持っている(存在を思い起こさせる容姿をしていた)ようで、オクタヴィアの転生事情が一気に明かされました。そんなにたくさん転生モノを読んでるわけではないのですが、転生事情についての設定がしっかりしていてここまで語られるのも珍しく [1]世間の流行に全くついていってない、しかもその事情がハードと言うかそれはちょっと恨みたくもなるよね、頑張れオクタヴィアと思うような事情でかなり面白かったです。全般的に無理矢理な設定の世界だなぁと思ってた背景はコレか、と妙に納得しました。
この一連の回想シーン前後のオクタヴィアと、オクタヴィアの護衛騎士のクリフォードのやり取りがこれまたいいもので、そうだ、これが少女小説における護衛モノの醍醐味だ!ともっとやれ!(いや今はこれくらいでもう十分です)と少女小説の素晴らしさを噛み締めてました。こういうなにかありそうで(まだなにもない)関係いいなぁ……。
オクタヴィアが戦闘モードに入ったところで次巻に続く、だったので引き続き3巻読み始めていますがこれまた面白いのでさくさく読み進めていきたいと思います。
私はご都合主義な解決担当の王女である 2
まめちょろ/藤未都也
ビーズログ文庫(2020.09)
【amazon/honto/BOOKWALKER】
References
↑1 | 世間の流行に全くついていってない |