ビジュアル7 / 辺見えむ

本の感想, 作者名 は行辺見えむ

ごくごく普通の女子高生・渡部千晶は、キャリアウーマンの叔母に担がれ、選ばれしセレブが通う進学校・鴛舞学園に編入した。千晶は3人目の女子生徒であることに衝撃を受ける上、学園内には「ビジュアル7」と呼ばれる見目は麗しいが、ものすごい性格の生徒がいるらしく……


B’s LOG文庫の新人さん(?)の新作、破天荒で面白いと聞きましたのでトライしてみることに。た、たしかに破天荒、そしてめちゃくちゃです(注:褒め言葉)
最初の方は、むむ、と何となく読むのが辛いかもしれないと思ってしまいましたが、読み進めていく内にビジュアル7達のあまりにものすごさにそんなこと気にならなくなってしまい、物語の雰囲気にすっかり圧倒され、そして読了してしまったという力業のお話でした。この新人さん(?)、ただ者じゃないな……。

とにもかくにも変なビジュアル達の行動が面白く、それに巻き込まれていく千晶の心の叫びがその面白さに拍車をかけています。ハイテンションコメディだけで終わるのかと思えば、一瞬しんみりとさせるところがこれまた憎い。そして、これだけ大騒ぎしてまだ7人全員が出てきていないということは空恐ろしいです。未登場のビジュアル達は一体どんな変人なんでしょうかねぇ。

このお話を楽しめるかどうかは、序盤を乗り切ってめちゃくちゃさについていけるかどうかが鍵だと思われます。

imgビジュアル7
辺見えむ/湖住ふじこ(イラスト)
ISBN : 9784757735828
B’s-LOG文庫(2007.06)
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