お狐サマの縁結びッ! / かたやま和華
やっぱりらぶこめはいいなぁ、らぶこめは面白いなぁと思わずにへらへらと頬をゆるめまくりながら読んでしまいました、お狐サマの3巻目。今回は桐緒に強力なライバル出現かっ!という展開でしたが、なんのかんのですっかりなじんでました、茶々姫。あまりにも夢見るお姫様すぎて勝負にならなかったというのが実際の所かもしれません……。しかし、最後まで読むとただアホの子(失礼)のフリしてるだけじゃないかと思ってしまうような点も……。さすが名家のお姫様?
将軍家の剣術指南役から降ろされそうになる柳生家を助けようとする桐緒のお人好しっぷりは、毎度ながらすごいなぁと感心してしまいます。恋のライバルに対してまで塩を送るとは……、やはりただ者ではありません。こんな桐緒だからこそ、周りにたくさん人が集まってくるのでしょうね。
そして、今回の陰謀の裏には”あの人”の影がちらほら、そして紗那王の語られていない過去もちらほらと。このあたりが今後どう明かされているのかという点も非常に楽しみです。紗那王の先代という清翔王がどんな方だったのか……というのも気になりますね。
紗那王と桐緒がいい雰囲気になると、次の一歩に踏み込む前にことごとく邪魔が入るのは読んでいて面白かったのですが、桐緒も紗那王もかわいそうだな、と。皆さんの見事なタイミングに思わず脱帽。読んでいる最中は松寿王と一緒に冷やかし気分です。
お狐サマの縁結びッ!
かたやま和華/風都ノリ(イラスト)
B’s -LOG文庫(2007.08)
ISBN:978-4-7577-3677-1
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