天啓のパルティア 時の女神が戴冠する / 真朱那奈
月の姫巫女パルティアの物語第3弾。今回はパルティアの婚約者である皇太子ハルバートが窮地に立たされるお話と、1巻ぶりの吟遊詩人ラグーがかっこよかった話。妙に老成しているハルバートもそれなりにかわいいところがあって新たな発見でした。
まずはあれですな、主役カップルのいちゃいちゃですな。今までの中で実はいちばんツボです。なんかいいなぁ、対等な立場からのいちゃいちゃといいますか(いままではハルバート君がどちらかといえばお兄ちゃん的立場だったような気がするのです)。脇も脇でがんばっていただきたいと思います(ルーヴェル卿とか。逃げるなよ!)
皇族とか王家とかいったらこれだよねーといろいろ入り組んだ血縁関係でちょっとどろどろ目です。しかしそんなどろどろなどないかのようにさわやかに花をとばして羽根をしょっているガイエン公すごいなぁ……。一人だけ物語の中で明らかにまとう雰囲気が違います。あえていわなくても某歌劇のフィナーレに出てくるね!(宙か星っぽい←なんかそんなかんじがした)
あ、ここらへんの感想のおかげでヅッカヅカにされながら読んでしまって感想が横にそれてしまいました。
久方ぶりに登場のラグーが苦境に立たされたハルバートの代わりにいいところを全てかっさらっていってなんとか落ち着いたように見える本件ですが、まだまだ裏ではいろいろうごめいていそうです。パルティア関連の秘密等もどんどんスケールアップしていってどこまでいくのかなぁとちょっと楽しみです。
(次回の展開の予想)
羽根は腹黒を隠すための擬態であるにいっせんてん。
天啓のパルティア 時の女神が戴冠する
真朱那奈/薄葉カゲロー
エンターブレイン B’s-LOG文庫(2008.11)
ISBN:978-4-7577-4537-7
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