ヴァンパイア執事 お嬢様と血の密約 / 入皐
今回はいつもにまして↑のイントロあらすじがおかしな事になっていますが、「吸血鬼+執事+メガネ+鈍感=正義」というお話です。
吸血鬼ものとして一番の重要ポイント(吸血シーン)が妙にお耽美だったのを除くと、お嬢様の自覚するかしないかとてももどかしいいい具合の恋心とか、お嬢様命の執事(そしてとても鈍感)とか少女小説的にとてもおいしい展開でした。吸血シーンは少女小説的にはぎりぎりセーフ、かな。うん、私の基準ではセーフだ。
主人公カップルの無自覚ラブっぷり以外には、事件の真相にたどり着くまでのサスペンスタッチな所もわりと面白かったです。どういう繋がりなんだろうなぁと予想できるような、できないようなそんなちょうどいいあんばいだったように感じましたので(※推理物はとても苦手なタイプなのでこれくらいがちょうど良い)。脇役たちも個性が強くて結構楽しかったです。ダリウスの元婚約者でレイラの護衛役の彼女は、いろいろ不穏な動きをしそうです。続きがあるのなら要チェックな人そのいち。
制約のある中での二人の想いはどうなるのかとか、ダリウスのライバルはライバルとして認められるのか、とかいろいろ気になる要素はありますねー。続きでそうです。(が、個人的好みで文書のテンポが合わないのがいかんともしがたい……面白いんだけど)
ヴァンパイア執事 お嬢様と血の密約
入皐/池上紗京
一迅社アイリス文庫(2009.02)
ISBN:978-4-7580-4059-4
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