シャーレンブレン物語 舞踏会と花の誘惑 / 柚木空

本の感想, 作者名 や~わ行・他柚木空

休暇をもぎとり避暑地エジリンへやってきたユリウス一行はつかの間の休みを満喫すべく、とある貴族とその友人、そしてその従者として羽を伸ばす。けが人助けた縁から近郊の村の薬草園通いを始めるミナワだが、その薬草園には裏の世界に通じる植物も栽培されているらしく……


偽装の癒し姫・ユリウス(男)とその従者で医師見習いのミナワ、ユリウスの親友かつ護衛役のアレクシオ王子が繰り広げるシャーレンブレン物語第3巻。避暑地にまで出かけたのにそうそう簡単に休めるはずはなく……というお話でした。全体的にかわいい雰囲気なんですがシリアスな場面はシリアスでとてもだまされました。そうくるか!

健気にがんばる女の子はいいね!かわいいね!おしゃまで健気でかわいく暴走するお嬢様もいいね!といろいろとてもツボでした。新キャラのマリエル先生もなんか好きだなぁ。こういう女性結構好きなんですが。男性陣は男性陣でいじられるれアレクシオと意地悪ユリウスのやりとりがいいですね。フォルティお嬢様とキオのかわいらしい関係もいいなぁ。
ミナワを見守るユリウスとがんばるミナワ、という構図がとても好きなんですが、今回は他のご令嬢と一緒にいるユリウスに無意識のうちに嫉妬するミナワとかドレスを着てかわいいミナワとかいきなりラブ方面が加速した模様。前のラブ以前の雰囲気がとても好きだっただけにもうちょっと堪能したいというのもあるんですがこれはこれで。

キオの過去があかされ、神殿の内部抗争や謎の暗殺者集団との関係など物語の根幹部分も徐々にあかされてきて続きがとても楽しみです。

imgシャーレンブレン物語 舞踏会と花の誘惑
柚木空/鳴海ゆき
小学館ルルル文庫(2009.04)
ISBN:978-4-09-452108-5
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