身代わり伯爵と伝説の勇者 / 清家未森

本の感想, 作者名 さ行清家未森

結婚相手を探すためにお忍びでモーリッツ城にやってきたジーク。そこで出会った演劇に命をかける女王大好きなご令嬢に生まれて初めての敗北を感じたジークは邪険にされながらも逢瀬を重ねる。とある事情から彼女を妃に迎えることができないと考え、彼女をあきらめようとするジークだが……(身代わり伯爵と薔薇園の迷い子)


フレッドが正真正銘主役の掲題作他、雑誌に掲載された短編計3作+ジークとリディのナレソメを描いた書き下ろし1作の合計4作を収録。どれもこれもフレッドが裏に表に暗躍し、面白かったです。個人的には伝説の勇者が好きなんだ……(アホすぎて)。

しかし、特筆すべきはやはり書き下ろしのジークとリディの物語。リディ最強伝説ここに始まる。
二人が目論むハーレム計画の真相が明らかになり、思っていたよりも奥が深くてちょっと(笑いながらも)感心しました。リディがリゼランドの女王様大好きすぎてすがすがしかったです。とてもヅカな世界の乙女劇団、ただの余興かと思えばかなり深いところもあり。考えさせられつつもとても笑いました。あー、普通にヅカ好きという点を除いても乙女劇団はいろいろとおいしすぎます。

img身代わり伯爵と伝説の勇者
清家未森/ねぎしきょうこ
角川ビーンズ文庫(2009.05)
ISBN:978-4-04-452408-1
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