薔薇の戴冠 クラシカルロマン / 華宮らら
とてもロマンでした。今回はラブもちゃんとありました。面白かった!
クラシカルロマンシリーズ(シリーズ化したらしい)の二冊目。
前作の一世代前のお話で、地方で育ったお嬢様が実は王女!しかも王宮にあがって三ヶ月以内にお披露目!王宮には味方も多いが的も多く、彼女を苦々しく思っている有力貴族があからさまに怪しい!故郷にはわりといい仲だった幼なじみ、王宮には彼女の目付役でいやみったらしいクールビューティー、はたしてエタンセルの運命は!
というお話でした。
私の大好物のジャンルに「宮廷陰謀モノ」(ただし少女小説)というのがあるんですが、今回ドンピシャでとても満足いたしましたごちそうさま。前作が前作だっただけに(ラブ方面→種だけまいてあと放置)そこらへん全く期待していなかったのですが(なくても十分面白かったし……)、今回はそのあたりももかなり充実していて二重においしかったですごちそうさま。
ヒロインがとても健気ないい子で、そして賢いという読んでいてストレスの溜まらない展開。彼女を巡って争う(?)二人もどちらとも趣深く、すばらしい。当て馬じゃないのはいいです。話の展開自体も骨太で読み応えがありました。一歩一歩着実に進んでいくところはとても爽快なのですが、いろいろうまくいきすぎてそれはないやろ!もうちょっとのところで決定的な挫折とかはないのか?と思いながらもぬるめの宮廷陰謀モノが大好きなのでちょうど良かったです。
少女小説的宮廷陰謀モノ(ラブもあるよ!)を楽しみたい方にはとてもオススメの一冊です。次も楽しみだ!
薔薇の戴冠 クラシカルロマン
華宮らら/石据カチル
小学館ルルル文庫(2009.07)
ISBN:978-4-09-452120-7
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