金の王子と青の軍団~神の眠る国の物語~ / 剛しいら

本の感想, 作者名 か行剛しいら

ついにゴシュラム・ウラル連合軍とハッシュウィルの無敗軍団の戦闘が始まる。ハッシュウィルとは違い、「生きるため」の戦いを挑もうというゴシュラム・ウラル軍は無敗軍団が擁する火薬兵器を無効にする兵器を配置し、対抗するが……

やっと戦闘!と思ったらすぐ終わってしまった……けどそのあとにやにやした。

ようやくたどり着いた全面対決、もうちょっとなんかあるのかと思えばわりとあっさり目に終わってしまいました。うんでもだらだら続くよりはいいよね、と思いながら、なんか私このあっさり目の展開にだんだん慣れてきたというかこれも味だよなぁと思うようになってきました。これはこれでいい。

そのあとのシーナの王女様ぶりとか(イラストとの相乗効果でとても素敵)、アレンがだんだん意識を取りもどしてきているところか、神様の神様然としていないところがおもしろいなぁとか、ハイルが簡単に引き下がるわけないしどうなるんだろうなぁとか、レディ・サナやレディ騎士の男前なところもいいなぁとか、いろいろ思いつつ。
そして王様とシーナの微妙なすれ違いといいますか、素直に求愛を受けられないシーナの乙女心と王女の役割を意識した決意とがとてもいいなぁと思いました。かっこいい女性はいつ読んでも良いものです。

最後の最後でさらりとえらい展開になってますが、どうなるのか楽しみです。

金の王子と青の軍団~神の眠る国の物語~
剛しいら/佐倉汐
B’s-LOG(2007.07)
ISBN:978-4-7577-3679-8
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