ヴィクトリアン・ローズ・テーラー 聖者は薔薇にささやいて / 青木祐子

本の感想, 作者名 あ行青木祐子

仕立屋『薔薇色』の売り子パメラの元に彼女の過去に関係するアイヴォリーが現れる。パメラと公爵家の子息シャーロックの仲を勘違いしたアイヴォリーは、シャーロックの従僕であるアントニーに揺さぶりをかける。

誰が何と言おうとアントニーを応援したい(勝ち目薄い)。

「約束の手紙」と「舞踏会の青」のバックグラウンドを描いた中編+書き下ろし短編収録の番外編。パメラ中心のお話なのでパメラ祭です。このシリーズで一番好きなのがパメラなのでとても満足です。やっぱりパメラはかっこいい~!

パメラの過去をダシにパメラに近づく陰険策士アイヴォリーと、それにかき乱されるパメラの心、それに対抗するイアン先生とアントニーの奮闘。それぞれの持ち味を生かした駆け引き(?)がとても良かったです。普段おとぼけまくっている(そして、今回もおいしいところでいろいろ逃している)イアン先生がなんとも格好良く、そしてシャーロックにくだを巻きながらもいいところを見せるアントニーが良かったです。アントニーもやればできる子。
それにしてもなんだこの不思議な三角関係は!がんばれアントニーなんだかイアン先生がリードしまくってるけど応援するよ!

パメラ周りの横では、クリスとシャーロックが密かにのほほんと甘い時間を過ごしていました。なんだかシャーリーって救いようのない人だなぁ(ほめてます)と思いますが、番外編だからこそ安心して読める甘さもあって良かったです。

imgヴィクトリアン・ローズ・テーラー 聖者は薔薇にささやいて
青木祐子/あき
集英社コバルト文庫(2009.07)
ISBN:978-4-08-9601314-7
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