狼と勾玉~今宵、三日月を弓にして~ / 本宮ことは
女ながら集落一の弓の腕を持つ神流は、祭の夜に奉り田の警備を命じられる。当初の予想通り禍津神が田を荒らすが、神流は田を守りきることができなかった。おかげで朝廷に献上する米を収穫できなくなったため、そのかわりに神流が東国を治める王子・豊城の侍女として役につくことになる。
狼はロマンです。
月刊・本宮さんというかどこのレーベルでもお見かけしている気がする本宮さんがついにコバルト参戦の一冊。古代を舞台に狼とか狼とか狼とかが非常にロマンのシリーズ一冊目でした。勝手に読みきりと思っていたので、終盤はこれ一冊で終わるのかな?といらん心配をしながら読んでおりまして、最後の最後にえええええっと なってしまいました。シリーズものとしてもあのラストはなかなか手強いですよね、続きが気になりすぎて。
神流ちゃんとと王子の何とも言えない緊迫したラブロマンスがツボでした。お互いなかなか素直に慣れないから亀の歩みかと思っていたのですが、今までの本宮さん作品にあるまじき(注:ほめてます)ラブロマンスっぷりに転がりました。狼はロマンなのです。
何とももどかしすぎる幕引きでしたので、続きもお待ちしております。
狼と勾玉~今宵、三日月を弓にして~
本宮ことは/ス・タンリー
集英社コバルト文庫(2011.01)
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