愛の誘惑は太陽の色 / ローラ・リー・ガーグ
堅物外交官(ツン)に魅力的なプリンセス(ツン)の攻防……ツン×ツンが面白くないはずがない。
デビュー作「愛のかけらは菫色」が大変面白かった作者さんの同世界を舞台にしたシリーズ4冊目。1冊目と同じようにちょっとツボにはまっちゃったから感想書きます。この感想のターゲットは約2名です。
1冊目のスピンオフが3冊出ていて(原題では「ギルティ シリーズというらしい」)、ギルティシリーズ4冊目というラスト一冊に当たるこのお話は、二冊目(「愛の調べは翡翠色」)の主人公ディランの兄がヒーロー。ディラン物語の時に結構いい味出してたので楽しみだったんですが、期待を裏切らない四角い真面目さ面白かった~!このお話読む前にディランのお話読んでるんですが、ディランが軟派ならイアンは硬派。個人的には硬派な方が好きなので……ええ、こっちの話の方が好き……。
その出自からプリンセスとして育てられず、奔放に情熱的に生きるイタリア娘さんに振り回されて、いやいや結婚相手を斡旋していく内に、というこの先が見える展開がたまりませんね!ルチアもイアンにいやいや惹かれていく姿がかわいかったなぁ。……イアンについては、「体か、体なのか!」って、また突っ込んじゃいましたが(そういう意味では、ディラン物語の時は「音楽の女神っ」という理由でまだ納得がいく)。
終盤はちょっと物足りないなぁと思う部分もありましたが、いつお互いに認めるのかさっさと認めちゃなよ、とニヤニヤ読めて良かったです。イアンとルチアのツンツンがいつでれるのか、という楽しみ以外にもトレモア公爵夫妻や、ディラン夫妻が方々に出演されているのも、シリーズ追いかけた読者にとってみればうれしいおまけでした。