桜嵐恋絵巻~雨ひそか~ / 深山このえ

本の感想, 作者名 ま行深山このえ

静かに想いをはぐくむ詞子と雅遠だが、実家が政敵同士ということもありなかなか関係を表沙汰にできないでいた。さらに、雅遠の乳兄弟・保名がふたりの関係に気付き、詞子の元にあるお願いをしにやって来て……

そうだ、雅遠はぷーたろうだった!

平安恋物語第2弾。すでに余人のはいる隙のないらぶっぷりを見せつけてくれるふたりに、立ちはだかる「乳兄弟」の壁……の話かと思えば、乳兄弟はいい人なのでそれほど厚い壁にはなりませんでした。

詞子の元に通いすぎている雅遠にあまり違和感を感じていませんでしたが、そうです、この子出仕がまだでした。今回の話の流れからして、次から華麗な雅遠の出世物語がはじまるのかな、と楽しみでなりません。やればできる子の雅遠の出世はきっと気持ちいいだろうなぁ……。

少しずつ詞子と雅遠の味方が増えていくのもなんだかいいなぁ。ふたりの人柄によるところが大きくて、なんだか分かるわぁとうれしくなってしまいます。ということで続きも楽しみ。

img桜嵐恋絵巻~雨ひそか~
深山このえ/藤間麗
小学館ルルル文庫(2008.12)
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