身代わり伯爵の婚前旅行 II.狙われた花嫁 / 清家未森

本の感想, 作者名 さ行清家未森

ジークとリディエンヌの結婚式を目前に控えて、アルテマリスの王宮での「外交戦」が開始された。大公の婚約者として役目を果たそうと奮起するミレーユに、さらに大公家の国宝が盗まれるという事件まで振りかかる。リヒャルトの助けを借りずなんとか国宝を取り戻そうとするミレーユ。更にフレッドはある陰謀を暴くために罠をはることに……

セシリア姫が素敵だった!

ようやくのジークとリディエンヌ結婚式、しかしながら一筋縄では行かなく……手に汗握る陰謀、そしてミレーユとリヒャルトの「甘すぎて胸焼けする、読んでいるのがある意味つらい(でも楽しい)」いちゃいちゃっぷりが素晴らしい一冊でした。これは、やっぱり、外で読めない。ミレーユはわりとワンパターンにぐるぐるしちゃうんで、早く相談しちゃえばいいのに!といつも思ってしまいますが、「秘密」があるから、ただただ甘いだけで終わらないという点もあるんですよねぇ。

今回はセシリア関係がとても素敵でした。セシリアとフレッドとのやり取りがツボ過ぎて、リヒャルトとのやりとりにもうるっときて、もうなにこの可愛いお姫様!照れ隠しの怪力もいいけれど、素直になろうとグッと拳を握り締めるその姿に胸キュン!と悶えました。セシリアとフレッドの一筋縄ではいかない「お姫様と騎士」の素敵な関係が胸キュンすぎました。

満を持しての登場となる「リゼランドの女王様」は、やっぱりというかなんというかで、非常に男前っぽく。次はがっつり男前っぷりを堪能できるのかと思うと(個人的な予想です)、楽しみでなりません。あの謎の少年にジャックさんの何回目かわからない恋(ある意味結末は確定していますが)、それに重大案件がまだ片付いておりませんので、続きも非常に楽しみです!

img身代わり伯爵の婚前旅行 II.狙われた花嫁
清家未森/ねぎしきょうこ
角川ビーンズ文庫(2012.02)
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