赤き騎士と黒の魔術師 / みどうちん

本の感想, お気に入り, 作者名 ま行みどうちん

「教官殺し」と恐れられ、燃える闘魂を抱く騎士候補生のビビアナは、国の宝である魔術師の護衛を任務とする白騎士隊に抜擢され、邪神と恐れられる伝説の魔術師ユハの専属護衛を命じられる。持ち前の燃える闘魂でユハに仕えるビビアナは、護衛ついでに引きこもっているユハを引きずりだすという使命も果たそうと奮闘するが……

引きこもり魔術師と燃える闘魂、この組み合わせは面白かった!

建国に関わった伝説の魔術師(ただし今は引きこもり)と性別から周囲になかなか認められない事に不満を覚えつつ、気合と根性で優秀な成績を収めている熱血騎士のハチャメチャコメディ、かとおもいきや、終盤はすごく立派に少女小説でした。胸キュン。
大事な人の作った国を守りたくて、でも過去の経験から引きこもらざるを得なくなったユハがビビに引きずられていく様子や、なかなかもらえなかった一番欲しい言葉をユハからもらい、ユハに傾いていくビビの様子がいいなぁ。デビュー作、二作目に引き続きなんだかちょっと「面白い」ところは健在で、それがまたいい味を出していました。怨念髑髏関係はもう笑うしかない。

次回作も楽しみだなぁ。

赤き騎士と黒の魔術師 (ルルル文庫) 赤き騎士と黒の魔術師
みどうちん/くまの柚子
小学館ルルル文庫(2012.01)
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